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みたらし団子

和菓子にも色々な種類がありますよね。

たとえば「餅菓子」。大福餅やおはぎ、団子類など様々なバリエーションがあります。

そして、その中でも特に庶民的な人気を誇っている代表格が、みたらし団子ではないでしょうか。

全国津々浦々の和菓子屋さんで作られており、コンビニエンスストアにも置かれています。お祭り等のイベントにも、屋台でよく売られています。また、基本的には、丸いお餅を串に刺して、焦げ目が付くくらいにあぶり焼きにして、黒砂糖などを加えて甘くした醤油ダレにつければ出来上がりと、材料的にも作り方も、素朴でシンプルである事から、家庭でもよく作られているようです。

あの黄金色にテカッているタレの色に食欲がそそられます。小腹が空いた時のおやつにピッタリです。特に味付けしていない焼き餅に、トロリとした甘い醤油ベースの「たれ」の風味がたまりません。

ところで、太古の昔から団子のような食べ物は食されていた訳ですが、
では、みたらし団子については、いつ頃に生まれたのでしょう??

発祥や由来について

みたらし団子は、京都の下鴨神社が発祥の地だとされています。

境内の東側に御手洗社があり、みたらし池(御手洗池)という小さな池があるのですが、この池にプクプクと浮かび上がってくる「気泡」を模して作ったのがその由来・始まり。古くは鎌倉時代の頃のお話です。神社生まれの歴史と由緒あるお菓子という訳ですね。食べ方としては、あぶり焼きにしてそのまま食べるか、醤油にくぐらせて食べていたそうです。

現在のように、黒砂糖などで甘くした醤油ダレを浸けたみたらし団子が考案されたのは、
明治時代に入ってからだと言われています。

みたらし団子のお店

現在各地でよく食される、みたらし団子の発祥のお店は、加茂みたらし茶屋さんだとされています。お店は、下鴨神社の西側を走る下鴨本通という道路をはさんだ向かい側に所在しています。

営業時間は午前9時30分から午後8時まで。水曜日が定休日です。
店内で食する場合ですと3本で400円。持ち帰りも出来ます。
また、「みたらし祭り」などにおいては、下鴨神社の境内でも販売されているようです。

特徴について

加茂みたらし茶屋さんのみたらし団子は手作りで、醤油ダレも年季を感じさせるものですが、
ある特徴があります。それは、

串に5本刺さっていて、
一番上の団子と、二番目以降の4つの団子との距離が離れているところ、

といった特徴です。イメージ的には、次のような感じです。

○---○○○○----

人間の五体(頭と4肢)を表わしていると言われています。

お祭りについて

下鴨神社では、夏季の土用の丑の日に「みたらし祭り」が催されます。
「禊払い・けがれ払い」の行事で、参拝者は池に足を付けて、みそぎを行う神事なのですが、
みたらし団子を人間のからだに見立てている意味が、なんとなくわかります。

下鴨神社(賀茂御祖神社)の住所は、京都市左京区下鴨泉川町59です。
アクセス方法につきましては、たとえば次の通りです。

・京阪電車の終点の出町柳駅から西へ向かって徒歩10分程度。
・京都市地下鉄北大路駅からバス。下鴨神社前下車。

また、もしも京都御所へ行った次に行く場合なら、今出川通を東へ進み、河原町通を北上し、賀茂川に架かる葵橋を渡るルートで、散策がてらにのんびり徒歩で、30分強くらいだと思います。

(参拝料)
下鴨神社の参拝・拝観料は無料です。
但し、「大炊殿」という建物の特別拝観については、拝観料大人500円(小人250円)かかります。

(参拝時間)
2つの時期で時間がやや変わります。
夏時間:5:00-18:00/冬時間:6:30-17:00
(日の出と日の入りの時間に対応しているようです。)

尚、みたらし団子を売っているお店は、下鴨本通沿いにあります。

下鴨神社について

下賀茂神社と表記されている場合も見かけます。京都市の東側を流れる鴨川を北上すると、「高野川」と「賀茂川」とに分かれます。そのあいだの、三角州のような地域に所在しているのが下鴨神社(賀茂御祖神社)です。ちなみに上賀茂神社(賀茂別雷神社)とは、深い関係にあります。

創建については、紀元前の神話的な時代から存在していたとも言われており、とても歴史があります。少なくとも奈良時代には存在したようです。元来、賀茂氏という一族の氏神を祀ったとされており、玉依姫命と賀茂建角身命が祭神となっています。

下鴨神社では、初詣、成人祭、お粥祭、節分祭ほか、多彩な年中行事が催され、地元の方たちはもとより、多くの観光客で賑わいます。もっとも有名なのは、京都三大祭のひとつである、5月15日に開催される葵祭です。そして、神社とゆかりがある和菓子といえば、みたらし団子です。


(糺の森)

「ただすのもり」と読みます。下鴨神社の地域を包み込むように、濃い緑で繁り存在する、古代の姿を留めている貴重な原生林です。本殿と共に、ユネスコの世界遺産に指定されています。広さは約12ヘクタール。基本的には自由に散策出来ます。

(ハシゴ餅?)

糺の森(神社)から下鴨本通を南下し葵橋を渡ってすぐに、道なりに多数の商店が軒を連ねています。そこにある「出町ふたば」という和菓子屋さんの豆餅(豆大福)は、地元はもとより各地に広くファンがいます。みたらし団子を食べた後に、餅菓子つながりで「ハシゴ餅」してみるのも一興かもしれません。

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