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宇宙日本食

宇宙空間で飲食する食べ物の事を宇宙食と総称します。

古くから宇宙開発を牽引し、人類の現在の宇宙での活動拠点である、国際宇宙ステーション(ISS)を主導している両巨頭はアメリカとロシアなのですが、この米露の機関(たとえばNASAなどですよね)によって宇宙食は供給されています。そうしますと基本的には、西欧風料理にならざるを得ないと思います。

しかし今日、日本人の宇宙進出にも目覚しいものがあり、20世紀末ごろより、多数の日本人宇宙飛行士が、続々とISSや有人実験棟「きぼう」に滞在し研究や実験、施設のメンテナンスなどの活動を展開しています。

そうなりますと、日本人として心情的に恋しくなってくるは、やっぱり和食・日本食ですよね、きっと!

月面歩行の画像

和食・日本食は、日本人の身体と心の嗜好にマッチした食べ物です。単に栄養補給を行うというだけではなく、楽しみでありリラクゼーション効果を生みます。

特に、常に行動範囲の狭い密室状態で生活している宇宙飛行士にとっては、食事は最大の楽しみ・ストレス発散であるといっても過言ではないような気がします。

そこで、日本の機関である宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発プロデュースし、日本人飛行士や一緒に働いている外国の飛行士に供給している和食などの食べ物が、「宇宙日本食」と呼ばれているものです。

和食の宇宙食の種類

スペースシップの画像

JAXAが提供している宇宙日本食は、一般的な家庭料理を基本としているそうですが、
純粋な伝統的な和食にこだわっている訳ではありません。

もっと広義な意味で、日本人が日常的に食べている料理を指します。

メーカーが提案した食品をJAXAが評価を行い、栄養価・精神的ストレス緩和面・ステーション内での作業維持効率化に関するメリット等々の審査基準を満たしたものに対して、認証しています。

現在、およそ30品目前後の宇宙日本食が認証されています。
但し、これらの宇宙食の全てが、宇宙へ持って行かれたのではないようです。
待機中、といったところでしょうか。

ごはんもの 尾西食品株式会社(白飯、赤飯、山菜おこわ、鮭のおにぎり) ハウス食品株式会社(各種レトルトカレー) キユーピー株式会社(白がゆ)
麺類 日清食品株式会社(即席ラーメン/しょうゆ・シーフード・カレー)
おかず系 株式会社マルハニチロホールディングス(サバの味噌煮、イワシのトマト煮、サンマの蒲焼)
麺類 日清食品株式会社(即席ラーメン/しょうゆ・シーフード・カレー)
スープや汁物 味の素株式会社(たまごスープ) 理研ビタミン株式会社(わかめスープ、お吸い物)
調味料や飲料 カゴメ株式会社(トマトケチャップ、野菜ソース) キユーピー株式会社(マヨネーズ) 三井農林株式会社(粉末緑茶、粉末ウーロン茶)
お菓子・おやつ系 山崎製パン株式会社(羊羹/小倉・栗) ヤマザキナビスコ株式会社(黒飴、ミントキャンディー ) カゴメ株式会社(野菜飲料ゼリー/トマト・ニンジン) ロッテ(キシリトールガム/ライムミント)

日清のラーメンはよく知られていますよね。日清のラーメン記念館には資料が展示されていたと思います。サバの味噌煮などは、まさに和食。日本の家庭料理の定番です。また羊羹などのお菓子もちゃんとあるのですね。頭脳労働の疲労回復にも、甘いお菓子のおやつは効果的なのでしょう。

こんな日本食が宇宙で食されました

下記の和食の食べ物が、宇宙まで届けられて食べられています。日本人宇宙飛行士のリクエストに対応しているようですね。そこで幾つか印象的な宇宙食をピックアップしてみました。

宇宙飛行士画像

向井千秋さん (たこやき、肉じゃが、さけの南部焼き、菜の花ピリ辛あえ)

毛利衛さん (うかし餅、梅干)

若田光一さん (草加せんべい、味噌汁)

土井隆雄飛行士については2008年のフライトにおいて、 日清食品の協力で焼き鳥、お好み焼き、いなり寿司、 うどん、そばといった、とっても和食的(ソウルフード的な) な食べ物を持っていった事が、個人的には記憶に新しいです。

2010年4月、「ディスカバリー号の最後の搭乗者」となった山崎直子さんは、 カレーライスが美味しかったと、帰還後の会見で語っていました。

また2010年、国際宇宙ステーション (ISS) にて長期滞在していた 野口聡一宇宙飛行士のリクエストに応じて、 日清が「ちらし寿司」(スペース・チラシ)や「豚しゃぶ」(スペース・ブタシャブ)、 そして「柏餅」(スペース・カシワ)を開発提供しました。

なお、2011年に「ISS・5カ月半の長期滞在」を経験した古川聡さんによると、カレーやさばのみそ煮が、外国人飛行士にも高い人気との事です。


サイト管理人は、いつの日にか宇宙旅行を出来たらいいのになと考えているのですが、希望がかなうのは、まだまだ先のようですので、とりあえず今は宇宙食を楽しんでみようと考えています。

宇宙食の条件

宇宙船や基地ステーション内で「調理・飲食・保存」をするにあたっては、様々な条件や要素による制約があるようです。

軽量、場所を取らない、耐久性、長期保存、優れた栄養素、適正なカロリー、安全、衛生的、飛散・臭気等で船内機器及び空気に影響を与えない、調理が簡単・・・・といった条件ポイントがあり、各国機関によって規定されています。

「宇宙日本食」の場合の条件としては、JAXAの宇宙日本食事務局に審査申請して認証を受ける必要があります。

和食はヘルシーだと世界中で人気ですが、宇宙においても野菜や穀類を豊富に摂れるので好評のようです。これからもっと宇宙においてメジャーな存在になるかもしれません。


作り方・ポイントについて

フリーズドライのまるで工業製品のような食品類が、なんとなく頭に思い浮かんできます。なんだか味気ないような気がするのですが、実は最近ではそうでもないようです。むしろ、おいしそうです。

1960年代頃から始まった、この作り方の技術開発の歴史が、私たちが日常的に食するレトルトやインスタント食品にも多大な影響を与えているのだそうです。なお、液体の調味料類もあります。

食べ方については、調理する必要なくそのまま食する事が可能なもの、加水や加温をするもの、放射線を照射して調理するもの、などがあります。また、地球から届けてもらって「すぐに食べる」ような、果物や野菜もあるのだそうです。

通販に関して

実際に採用されている食品と同様の、フリーズドライ製法によって作られた宇宙食を、手軽にネットショップ通販で取り寄せる事が出来ます。

いわば「本物」ではありませんが、宇宙飛行士の気分を味わってみるのも良し、非常食として備えるのもアリです。

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上記は、あえて少し「奇をてらった食べ物」を選んでみました!!

アイスクリーム、たこやき、おもち、プリン・・・・色々な食品(フリーズドライ)が通販されていますねぇ。もちろん主食系も販売されています。

長期保存が出来て調理要らずなので、非常食・防災食としてもうってつけです。

ちなみに宇宙食は、科学博物館のような施設のお土産コーナーで販売されている場合がありますよね。私も以前、某科学館でドライフルーツを購入した事がありました。

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