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もったいないから持ち帰り!

年配の方たちはご存知でしょうが、昔から日本では、飲食店へ行って食事をした場合に食べ切れなかった分を、持ち帰りする人が結構居たのではないでしょうか。

たとえば私の祖母は、どんなお店に行っても食べ残した場合には、あらかじめ用意していた、ドギーバッグ(昔はこんな言い方はありませんでしたが。要はプラスチック製のタッパーです。)に、自分で詰めて持ち帰りしていました。もちろん、別に家で犬を飼っていた訳ではありません。「もったいないから」持ち帰っていたのです。

私は子供の頃、祖母とレストランなどで会食したときに、祖母がタッパーに詰めて持ち帰りする光景を見て、正直なところ、周囲の目がとても気になり、あまり格好の良いものじゃないな、と感じていました。飽食の時代に育った私は、「もったいない」よりも「恥ずかしくカッコ悪い」と感じていたのでした。しかし、大人になって、そして今の時代において、祖母の取っていた行動は素晴らしいのではないかと思えるようになりました。

ところで、いきなり世界規模のお話になり恐縮ですが。

地球上には、充分に食事を摂れない方たちが多く存在しています。かたや、日本の調理された食糧の数十パーセントは、食べられる事なく、ゴミになっていると聞きます。これは大変な量でしょうね。そのゴミ処理を行うだけで膨大な経費がかかり、場合によっては環境汚染がなされている事になります。

そういった状況を考えてみると、膨大な食べ残しを廃棄するなんて、とんでもない話ですよね。お金さえ払えば良い、という訳でもありませんし、食糧自給率が極端に低い国の人間がする行為でもありません。ですので、食糧やエコの観点から考えると、祖母が行っていた事は素敵なことだったのだと思えるのです。もったいない・・・は、日本が誇る伝統的な美徳ですものね。

ドギーバッグの語源や意味

ドギー(doggie/doggy)とは、仔犬の意味ですよね。ウチの辞書にはそれに加えて「わんわん」とも掲載されていました。かわいらしい(笑)。直訳すると「仔犬のカバン、袋」という事になる訳ですが、もちろんそういった使い方をするモノではありません。ドギーバッグは、レストランをはじめとする料理店で、食べ残しを持ち帰りする時に使用する容器の事を意味します。

アメリカ生まれの言葉のようです。食べ残しを持ち帰りする時、周囲が気になり体面的に格好がイマイチなので、「いやあ、あんまりおいしいので、ウチのわんちゃんにも食べさせてやりたくてさあ」などと、言い訳じみた事を言うから・・・という語源を聞いた覚えがあります。ちなみにアメリカでは、ドギーボックスと呼ぶ事がよくあるようです。

機能性の高い素敵なグッズです

近年話題の食育の観点から考えても、食べ残しをドギーバッグで持ち帰りする行動は素晴らしいのではないかと思います。しかし、「やはり周囲の目がちょっと気になる」といった気持ちは否めませんし、高温多湿である日本の気候風土から、食の安全上、持ち帰りの賛同に躊躇する飲食店が多い事も確かです。

でも、ここ最近、持ち帰りをOKしてくれるレストラン等が徐々に増えているのだそうです。そして、ちょっと洒落ていて機能的なドギーバッグも開発・販売されるようになりました。これからエコバッグのように活用する方が増えていくるかもしれません。

たとえば、レアックジャパンから発売されているドギーバッグは、ポリプロピレン製のボックス型の容器です。コンパクトな折りたたみ式になっていますので、使用していない時は、カバンなどに入れておいても全く邪魔になりません。そして、ボックスの表面には、花柄等のイラストやや英文字のなデザインが施されていて、スタイリッシュでオシャレです。ケーキ屋さんで買い物した時にスイーツを詰めてくれる箱のようなタイプですね。

さらに、このドギーバッグの良いところは、使い捨てではなくて、洗って何度でも使用することが可能なところです。耐熱性については70度くらいまでは大丈夫のようですから、温かな料理を詰め込んでも問題はありません。ただし、電子レンジやオーブンには使えません。また、0度以下での冷蔵庫保存は割れるかもしれないとの事ですので、料理は持ち帰りして帰宅した後に、他の容器に移して保管した方が良いかと思います。

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